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ガムペーンペット

タイの世界遺産〜スコータイ・アユタヤ王国の衛星都市

(Vol.26 2004年10月号より )

スコータイから南に約7km。ユネスコの世界遺産にも指定された遺跡があります。名前をガムペーンペットと言います。
 ガムペーンペットは、700年以上の歴史を持つ古い街です。スコータイ時代以前に建てられ、スコータイ時代にも繁栄しました。かつては、ピン河を挟んで「チャーンガンラーオ」、「ナコンチュム」というふたつの部分に分かれていました。チャーンガンラーオはピン河の東側、ナコンチュムはピン河の西側、チャーンガーンラーオの向かい側にありました。二つの町にはチーサッチャナーライとスコータイに続く道が建設され、交易のために使われていました。更に北や南への交易には、ピン河やヨム河の水運が利用されていました。
 スコータイ王朝第7代タンマラーチャー2世王の頃、スコータイ王国は国力が弱まり、アユタヤが力をつけてきた頃でした。この頃のアユタヤ諸侯、プラボロムラーチャー1世は、北方向に国を広げようともくろんでいました。そこで1373年、チャーンガーンラーオの町に攻め入りましたが失敗に終わりました。その2年度、スコータイの兄弟都市であったピッサヌロークの街に攻め入り、成功しました。更にその1年後、諸侯は再びチャーンガンラーオの町を攻めましたが、やはり失敗に終わります。そしてその後1378年に、三度チャーンガンラーオを攻めました。このとき、タンマラーチャー2世王率いるスコータイの軍隊が応援に来ましたが、アユタヤ軍には歯が立ちませんでした。この結果、チャーガンラーオの町はアユタヤのものになり、スコータイはアユタヤにかなわなくなったことを自覚したのです。この出来事により、チャーガンラーオの町は、なかなか陥落しないダイヤモンドのように固い城壁を意味する、「ガムペーンペット」と呼ばれるようになりました。
 アユタヤ時代、ガムペーンペットの町は、頻繁に攻め入ってきていたビルマ軍を迎え撃つのに重要な役割を果たしていました。しかし、1767年にアユタヤがビルマに滅ぼされてからは、その役割が意味を持たなくなり、しだいに衰退し、放棄された町となりました。
 年代記では、かつてガムペーンペットには、現在チェンマイのワット・プラシンにあるシヒン仏や、バンコクのワット・プラゲーオにあるエメラルド仏があったとされています。


ガムペーンペットは、1935年にタイ国の遺跡に指定されています。遺跡からは重要な異物が多数掘り出されています。それらの多くは、スコータイ様式とランナー様式が組み合わさったものです。かつて、このふたつの地域は商業や文化の面で交流が盛んでした。
 現在、遺跡は二ヶ所に分かれています。長さ2km、幅約500mの城壁に囲まれた、かつて統治者が住居としていた部分と、その北にある、僧侶が住んでいた部分です。遺跡のほとんどは、スリランカ様式の寺院です。
 更に、ガムペーンペットは、1991年、スコータイ、シーサッチャナーライと共に世界遺産に登録されました。

■行き方
チェンマイアーケードバスステーションからバンコク行きのバスに乗りターク経由で約5時間。チャーチャイツアーバス会社(053-246560)の場合、朝6時半から夜9時まで一日14本。164バーツ。
自家用車で行く場合は、チェンマイからランパーンまでは国道11号線、ランパーンから国道1号線にはいってターク経由でガムペーンペットまで。所要約4時間。チェンマイ-ターク間は約357km。

ガムペーンペット博物館

ガムペーンペット遺跡の資料や遺物を集めた博物館。スワンカローク焼きなど、陶器の展示もある。9:00-16:00、月火休み、入場料40バーツKamphaeng Phet National Museum 174 Pin-Damri Rd.,Muang District,
Kamphaeng Phet 62000Tel.: 055 711570

ガムペーンペット遺跡公園

入場料がタイ人20バーツ、外国人40バーツ。自転車10バーツ、バイク20バーツ、自動車50バーツ。ワット・プラゲーオのある城壁内と外側部分共通。8:00〜16:30 毎日

■ワット・プラゲーオ
城壁に沿って建つ、ガムペーンペット遺跡群のなかで一番大きなお寺。漆喰作りの象に囲まれたベル型の仏塔が美しい。装飾などの状態が良いのも特徴。ここは、かつてエメラルド仏が祀られていたこともあるとあると言われている。
■ワット・チャーンロープ
漆喰作りの象に囲まれた、鐘の形をした仏塔で有名。仏塔を支える象は68頭。漆喰の彫刻は、お釈迦様の説法に基づいている。近くにある池は、寺院建設に使うラテライト石を掘り出した跡。
■ワット・プラノーン
ラテライトで作った太い柱が、良い状態で何本も残っている寺院。かつては涅槃仏が安置されていたという。寺院の前には大きな池もある。
■ラテライト
紅土とも呼ばれる鉄鉱の一種。土と混ぜて切り分け、丸一日干して固めて利用する。レンガより丈夫で建築材料としてよく利用された。ガムペーンペット遺跡のほとんどがラテライトでつくられている。

■街の外側には、バスステーション近くの、トゥンセティー要塞、グラーントゥン仏塔、ワット・ボロムタートナコンチュムなど、まだたくさんの興味深い遺跡があります。時間があったらぜひ見て回ってください。

■ラテライトでつくられた仏像。土は剥がれ落ちて、ラテライトのみになっている。

■市の柱

■ワット・プラシーイリヤボット
ワット・プラノーンの近くにある。四角柱の建物の四面には、それぞれ、仏の遊歩像、立像、坐像、涅槃像がつくられているが、現在は立像しか残っていない。ガムペーンペットの職人によってつくられたスコータイ様式。

ガムペーンペットの行事

■ノップラ・レンプレーン祭り
2月のマカブチャーの頃に行われる、列を組んで仏にお参りした昔の行事にならったお祭り。現在は、パレードをしてマカブチャーを祝います。

■クルアイ・カイ祭り
9月中ごろ
ガムペーンペットの名物、クルアイ・カイというバナナのお祭り。小さく丸っこいバナナは見た目もかわいく、他の品種のバナナに比べて甘いのが特徴。お祭りでは、バナナの品評会や、バナナを使った料理などが披露されます。



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